しみは時間が経つと取れなくなるって本当?
こんにちは、讃岐屋クリーニングのしみ抜き師藤谷です。
今回は、しみがついてから時間が経つにつれて、どのように変化するのかをお伝えしたいと思います。
しみは時間が経つと、なぜ取れなくなるのかというと、シミが時間の経過とともに『酸化』してしまうからなのです。
『酸化』とは、物質に酸素が化合する反応のことです。
分かりやすい例でいうと、リンゴをむいてしばらく経つと茶色く変色してしまいますよね、これは空気中の酸素と結合して起こることなのです。
リンゴな場合は『ポリフェノール』という物質が含まれていて、また、そのポリフェノールの酸化を促進する『酸化酵素』というものも含まれていますので、茶色く変色するのが早いのですが、しみはリンゴほど早くは『酸化』しません。
しかし、時間の経過とともに確実に『酸化』は進んでいきます。
そこで、時間の経過とともにしみがどのように変化し、取れにくくなっていくかをお伝えします。
まずはしみが付いた直後です。
しみは衣類の繊維に乗っている状態なので、比較的簡単に落とすことができます。
この状態ですと、洗濯だけ、もしくは前処理程度で落とすことができます。
続いて、しみが付いて1週間から10日たった状態です。
しみは衣類の繊維に入り込んでいき、落ちにくくなります。
この状態ですと、洗濯や前処理程度ではなかなか落ちません。
しっかりとしたしみ抜きが必要になります。
ただ、まだこの状態であれば、ご家庭でも落とすことは可能です。
とはいえ、ご家庭でこのレベルのしみを落とそうと思えば、結構な手間がかかりますので、ご覚悟の上挑んでください。
さらに進んで、しみが付いて1か月以上たった状態です。
しみは衣類の繊維に浸透し、だんだんと繊維を痛めていきます。
この状態になると、特殊なしみ抜き技術が必要になります。
一般的なクリーニング店では、「これ以上は繊維を痛める恐れがあるため、落とすことができませんでした」と言われ、しみが全然落ちずに帰ってくるような状態です。
当然ご家庭で手に負えるレベルではありません。
当店では、しみ抜きにとことんこだわり、10万点以上の実績を積みましたので、このレベルのしみも落とすことができます。
最後には繊維が脆化し、脱色などが起こった状態です。
このレベルになると、繊維の染色が壊れてしまっていますので、しみを取り除いても元の状態にはなりません。
こうなると、あとは染料で染色補正するしかありません。
この技術は、一般的なクリーニング店では持っていません。
この技術を持っているクリーニング店はまだまだ少ないのが現状です。
もちろん当店ではこの技術を持っていますの対応できるのですが、しみ抜き代金、染色補正代金とかかってしまうため、料金的にはかなり高くなってしまいます。
このように、時間の経過とともに、しみは落ちにくく、また繊維を痛めてしまうということがお分かりいただけると思います。
やはりしみが付いたら、すぐに洗う、それでも取れなければクリーニング店でしみ抜きをお願いされるのが、お気に入りの服を永く着られる方法です。
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